「R」服のそれぞれ

趣味嗜好は人それぞれであって然るべきである。長い年月を経て人類が繁栄たる文化を形成できたのも、各人の価値観を押し付け合うのをやめ個々人の思考思想の自由を互いに尊重し、理解し合おうと努力弛まなかったからに他ならない。その中には相当妙竹林なテイストの趣向を披露する人間がいたとしても、それも立派な個性なのだ、というグローバルな考えのもと受け入れていく、いや最早、そういう考え方もナウくて良いよね、と寵愛すべきであることが昨今に於いても必要不可欠、むしろその命題と世界平和は必要十分な関係を満たすことは自明で、かつ同値であるということは論を俟たない。つまり、私がここで黒タイツのススメについて筆を取ることと、某北の朝鮮国の総書記が労働党の指導者、ないし国防委員会の長として核開発廃止を声高々と明言することをイコールで結ぶことは至極当然で、なんら不可思議はないのである。

健康的な一般男性なら古今東西どこのどいつを無作為に選んだとしても、その下半身に響く女性の服装について一論や二論、一家言持っていることは誰もが知っているところであります。はっきりと、キッパリと言わせていただきますと、女性の言う「可愛い服」と男性の言う「可愛い服」とは、一線を画する似て非なる何かがあるわけですね。男性の発するところの「可愛い服」とはそれ即ち「ぐっと来る服」のことであります。え、これでは伝わらない?「ぐっと来る服」とは、「下半身に響く服」であり、もっと端的に、直接的な表現に身を任せれば「やりてぇ服」と言うところにございます。

 

別にあんたらの性的興奮をどうたらこうたらするためにあーしら服着てるわけじゃないんで。

 

それは、それでいい。一つの主張として受け取っておこう。しかし、一切合切女の言う可愛い、のためだけにその布の集合体があるのだ、とは、言わせん。言わせんぞ。気になる男と出かける時にはそれなりの服装をするだろう。それは、"彼に気に入ってもらうため"である。"可愛い"と思ってもらうためである。ところがそこに男女の可愛いの理解に差異があるため、先ほどのビューは引いては、"彼の性壁に突き刺されっ!⭐️"と全く意味を同じとするところになってしまう。

 

ま、ま、それは確かに拭えないわね。あーしらも勝負下着とか言うしね。しかし、それは彼に対してであって、あんたを対象にしてるわけじゃないのよ。

 

よろしい。そのオピニオンは受け取っておこう。貴方達がそういう考えであり、それを尊重すべきであるように、男共達がその目に映る大半の女性を性的に見ていることも1つの諸概念として受け取っていただきたい。そして、私が黒タイツをこよなく愛している。と言うこともひとつの事象として見守っていて欲しい、と主張したい。これは、議論ではない。そこにある。公理のようなものだ。春が曙る様に、草木が芽吹き、誰も呼びかけもしないのに熊達が長い冬眠から目覚める様に。心理としてこの世界線に確かに、静かに、或いは厳かに、横たわっているものである。気持ち悪い、と今あなたが思ったとすればそれも森羅万象であるが、私もこの論からは一歩も引く気はない。しかも、デニールは80以上。これに尽きる。え、薄ければ薄い方がいい?ま、ま、これはディベートではないためあまりとやかく言わないが、それは、私から言わせれば「分かっていない」と一蹴せざるを得ない。私からすれば、薄いタイツは「男って、こう言うのが好きなんでしょ」という一面が目に余る。もちろんそのおみ足は素晴らしく、生足にホットパンツなんか最高の相棒であることは数多の論文からも一目瞭然だし、ミニスカートからニーハイまでの国土が聖域に指定されていることは日本の憲法にも定められているところである。

しかし、タイツに限っては80デニール以上の物が良い。なぜかは自分でも説明つかないが、濃い目のタイツが素晴らしく似合う女性が目の前で脚を組んで座っていたとすれば、それを肴にそのままホッピーセット(白)を頼んで中外を1:2の割合で飲み続けたいところである。英語で、Rのつく月は牡蠣が旨い。と、聞いたことがあるが、ならば私はこの声を大にして届く範囲に轟かせたい。女性諸君はRのつく月は積極的に80デニール以上のタイツを履いてください。お願いします。